2台のピアノを向かい合わせにして行うツインピアノライブ。以前からやってみたいとは思っていたものの、ピアノを2台用意しなければいけないというハードルが高く、なかなか実現出来ないでいたのですが、今年の5月に月見ル君想フでの『2PIANO4HANDS』というイベントでそれが実現する事となりました〔『2PIANO4HANDS』初出演!参照〕。お相手はピアニストの木村イオリ君。この1ヶ月ほど前に GINZA SIX でのイベントにて共演自体は実現しており〔GINZA SIX にて『Flower × Piano』参照〕、続け様での共演も何かの縁かなと思っていたのですが、何を隠そう、実はこの大塚 GRECO での 2Pianos Live が一番先に決まっていたのです。
大塚 GRECO では2台のグランドピアノが常駐していて(楽屋のも合わせると計3台)、勿論、通常は1台のみがステージに置いてあるのですが、逆に、2台出せる時には連続的に 2Pianos Live のイベントが組まれ、今年の4月ぐらいにお声が掛かったのです。この時、GINZA SIX でのイベントに既に出演する予定にはなっていましたが、その時のイオリ君とのデュオはイレギュラーの事態でそうなったに過ぎませんでした。また、5月の月見ルでの出演は、ここ GRECO での出演を決めた後にお声が掛かったものであり、結果的に初共演は前後する事にはなってしまいましたが、元からやりたいと思っていたツインピアノライブがついに実現したという意味で、楽しみにしていたライブでもあったのでした。
月見ルでのライブではカバー曲を多めに演奏した事もあり、ここ GRECO ではお互いのオリジナル曲を中心に選曲して進めてみました。自分からはピアノトリオ楽曲から“Monte Fiesole”と“From East”、そして TRI4TH 楽曲から“Corridor in Blue”を…、そしてイオリ君からは“Retor Moon”と、bohemianvoodoo の楽曲“Ancient Sun”と“石の教会”を、それぞれツインピアノ用に半ば即興的に?アレンジして弾いていきました。この2人ならではの音の運びが、曲の違った魅力を引き出したりもして、カバー曲以上に深い部分でアドリブを楽しめたような気がします。
ここ GRECO では配信も行わせて頂きました。今では当たり前のように行っている配信ですが、このお店でも早い段階から取り組んでいたようで、足を運べない方にも配慮して下さっているのが有難い事だと思います。そして面白いのが、置かれた2台のピアノの個性の違いです。それぞれの響き、鍵盤のタッチに絶妙な差があって、そこに自分とイオリ君との個性も相まって、ここならではのツインピアノサウンドが出来上がっていました。
前回の月見ルで取り上げた楽曲も披露していきます。その中でもやはりお互いの“Everybody Knows That”に“Nomad”というオリジナル曲、そして忘れてはならない藤田淳之介作曲の“Freeway”(笑)。曲の個性は人の個性でもあります。それらの個性と個性がぶつかっていく時間はやはり間違い無く楽しかったです。
自分達のツインピアノライブでは、“即興”という部分が大きなキーワードになっていると思っているのですが、それがただの即興ではなく、お互いのオリジナル曲という1つの舞台の上で成り立たせてようとしているのが、何か自分達らしいなとも思ったりしました。演奏面へのリスペクトだけでなく、作曲面へのリスペクトも大きい部分と捉えているからなのかもしれません。そしてこういった演奏が、また今度はどんな舞台(新曲)を用意しようという気持ちにも駆られるわけです。
有難い事に満席御礼だったこの日の公演。それを受けてこの約1ヶ月後に同じく GRECO にて追加公演をやらせて頂く運びにもなりました。早速、次の新たな“舞台”に向け、楽しく悩む日々を過ごすマインドになれた事を覚えています。どうもありがとうございました!
☆大塚 GRECO のHP…http://www.greco.gr.jp
☆木村イオリ君のHP…http://iorikimura.com
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