TRI4TH、『Blue Note Tour』東京編

 先日の2月29日(土)に行われた TRI4TH の Blue Note Tokyo 公演。とても印象的な時間になりました。夢にまで見たこの場所での公演は、新型コロナウイルスの影響によって何度も何度も開催の有無を検討しましたが、無事に開催する運びとなり、今でもやって良かったと思っています。大変な中で足を運んで頂いたお客さん、そして止むを得ずキャンセルをされた方も含め、TRI4TH というバンドを知って頂いてありがとうございました。本当に大切だった時間…少し振り返ってみたいと思います。


 今までお客として何度も何度も足を運ばせて貰った Blue Note Tokyo。ジャズを始めた学生時代、CDを聴いていた憧れのミュージシャンがすぐ目の前で演奏しているという感動は今でも忘れられず、流石 Blue Note だと思ったものですが、そんな場所で今度は自分達が演奏。憧れの舞台とは正にこの事で、学生時代からの夢が叶おうともしているのです。


 …とは言えこの日はむしろリラックスしてステージに臨めたように思います。万全の体制で自分達をバックアップしてくれるスタッフの皆さんの力は大きく、ライブに全力を注ぐ事が出来ました。本当に有難い環境で音楽をやらせて貰っている事に感謝です。あとはどれだけステージを楽しむ事が出来るか…です。いよいよその時がやってきました。


 Blue Note Tokyo の楽屋からステージ上への動線は、客席を通っていきます。手を伸ばせばアーティストに届いてしまう至近距離での入場が Blue Note の魅力。またまた初めて Blue Note Tokyo を訪れた学生時代を思い出してしまいますが、ステージ上に用意されているのは自分達の楽器セッティング。気合が入ります。



 このライブは『Blue Note Tour』。当然、セットリストは今回限りのスペシャルな内容となっています。最初のドラムのフレーズはビッグバンド・ジャズの名曲“Sing Sing Sing”をモチーフとしてものから始めさせます。そしてベース、ピアノ、サックス、トランペットの順に音が重ねっていき、それぞれのフレーズも同曲のメロディラインを捩ったもの。テンションは徐々に高くなっていき、いきついた時に鮮やかに自分達のオリジナル曲“Guns of Saxophone”へと繋がったのでした。この曲こそ、前述の“Sing Sing Sing”の要素を使って、自分達らしい曲が出来ないかと思って作られた曲なのです。そう言えば、この次の曲である“Stompin' Boogie”も、ホーンソリに“In The Mood”のフレーズが出てきます。TRI4TH の曲作りのルーツが垣間見えるセットリストにもなっていたのかもしれません。


 今回、せっかくの Blue Note でのステージという事で、TRI4TH としては久し振りに、ジャズ・カバーをお送りしました。“A Night In Tunisia”と“Moanin'”で、どちらも以前に取り上げた曲ではありますが、“Moanin'”に関してはアレンジを見直して、ほぼ新バージョンとしてお送りしました。また学生時代の話しに戻ってしまいますが、この“Moanin'”は自分が高校生の時に所属していたジャズ研究会時代に何度も練習をし、そして何度も何度もライブで演奏した曲でもあります。バージョンは違えど(ジャズってそういうものです)、ここ Blue Note Tokyo で披露する時が来るとは…。本当に感慨深かったです。

  


 その後の“ぶちかませ!”を終え、バラード曲“Green Field”へ。ステージバックには映像が映し出され、照明も相まってシックで大人らしい時間が作り出されます。スタインウェイのグランドピアノは弾き心地が良く、自分の思うような音が出てくれていて嬉しかったです。そして曲が終わり、ドラムのタカオさんを残してメンバーは一度はけ、ソロコーナーへと突入していくのでした。


 TRI4TH ワンマンライブではお馴染みのパフォーマンスとなっている、それぞれのソロコーナー。自分の順番上、ドラムソロとベースソロは楽屋で聴く事になるのですが、ステージの方から聴こえてくる音は激しく、そして力強い意思が感じられるものがありました。あれ、ここ Blue Note だよな…と思いつつ(笑)、ロックのライブハウスより激しいソロ展開がそこでは行われていました。

 

 そして激しい展開のまま、曲は“Shot The Ghost”に突入。自分も今回はグランドピアノで挑みます。ここからはいつもの TRI4TH のステージングへ…。着席スタイルでも、皆で踊って叫んでいく空間を Blue Note Tokyo でも作り上げる事が出来ました。ここからはノンストップで最後まで突き進んでいきます。“FULL DRIVE”では皆で「ワンツー」を叫び、“Maximum Shout”では皆で「東京、愛してるぜ」と叫びました(笑)。お客さんとの一体感を肌で感じられる楽しい時間。…本当にあっという間のステージでした。


 2nd ステージのアンコールは何と3曲の演奏。このうち“BMW の女”は、ここで演奏しないと今後3年くらいは演奏しなさそう…という理由もありつつ(笑)、やはり TRI4TH というバンドが生まれて初めて作られたオリジナル曲だからというのが大きいでしょう。テンポも速い上に、これでもかと言うくらい変拍子な曲ですが、Blue Note Tokyo で演奏する意味は大きかったです。


 とても緊張感のあった“BMW の女”の後は“Time Bomb”、そして“Sing Along Tonight”へで締めました。もうこの時にはお客さんも立たせて、これぞ TRI4TH の「踊れるジャズ」という時間に突入です。本当に開催できて良かった今回のライブ。周りのライブがどんどん中止や延期になっていく中、最初は不安もいっぱいだったのですが、こうした光景を目の前にすると、やはりそんな世の中にも音楽は必要とされているんだと感じました。上手く言葉で表現するのは難しいのですが、音楽というものでその事が幾分か届けられていれば…と思います。皆様どうもありがとうございました!



 Blue Note Tokyo で自分達のライブが実現できた事は本当に嬉しくて、今でも夢のような時間だったのかと思う程ですが、お越し頂いたお客さんも自分の事のようにとても喜んでくれていたのも有り難かったです。ジャズピアニストという職業に憧れつつも、バンドに入るという、ある意味で遠回りな選択をその時は取っていたのかもしれませんが、確実で、そして多くの方に喜ばれるステージを作れた事は、自分への自信にも繋がりました。この5人で一緒のステージに立てた事に感謝です。



 TRI4TH の旅はまだまだ続きます。引き続きの展開を楽しみにしていて下さい!


 ☆TRI4TH のHP…https://tri4th.com


 ☆Blue Note Tokyo のHP…http://www.bluenote.co.jp/jp/

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