top of page

言葉繋がり、音繋がり

 ここ最近のボーカル&ギターの丸本達也さんとのライブでは、なかなか面白い取り組みをもってお送りしています。そもそもが無観客(ケースバイケースで有観客)の配信ライブでワンマンという状況がそうさせたのだとも思いますが、約2時間という長めのステージ時間を毎回とても真っ直ぐな試行錯誤を経て試みるという姿勢には頭が下がります。



 事の発端は昨年11月に行った、“Halleluja”という曲の歌詞の中に出てくるワードから丸本さんのオリジナル曲を繋いでセットリストを作っていくという試みでした。それは歌詞の単語であったり表現の内容だったりと色々ですが、例えば1番の歌詞に“secret”という単語が出てきて、丸本さんのオリジナル曲に“秘密”というタイトルの曲があるので、それをライブのセットリストに組み込むというものです。これは分かりやすい例ではありますが、こんな感じで歌詞の順番を追ってセットリストを組んでライブを行ったが好評で、今年の1月には映画『サウンド・オブ・ミュージック』のサウンドトラック(挿入歌)をそれぞれテーマにして同じようにセットリストを組んでいきました。

 そして今回の2月。ついに丸本さんはジョン・レノンという大きなテーマを提案されてきました。ビートルズ時代も含めて、ジョン・レノンの曲と丸本さんのオリジナル曲を繋げる試みに入ったのです。ジョン・レノンの曲がそもそも多い為に、一体どれだけの曲がピックアップされるのか興味深かったのですが、「ひとまず50曲はあり、これ以上は数が多くなり過ぎるので諦めました!」という連絡がきた程でした(笑)。つまり、そもそも丸本さんは作曲する上でジョン・レノンの影響をとても強く受けているという事なのでしょう。だからこそ今回のテーマに挙げたとも思いますが、とにかく関連出来る曲が多過ぎて、逆にここから絞り込むのが大変だったようです。



 そうしてそれは言葉繋がりだけでなく、音繋がりまでに拘りをみせるようになりました。今回リストに挙がった丸本さんの曲に、関連付けられた曲のフレーズを挟んでいくアレンジをしてみたのです。実は、以前から丸本さんのオリジナル曲“パッセイジー”ではビートルズの“All You Need Is Love”とのマッシュアップ・バージョンが存在するのですが〔竹内大輔の写真日記2、丸本達也、12月に行えたライブ参照〕、あれをクライマックスと見立て、前半の曲はワンフレーズぐらいに留めて、曲を進ませるに連れてそのフレーズの部分を濃くしていきました。これはなかなか大変な作業で、アイデアを出すのも大変ですし、普段弾き慣れている曲ですら演奏に緊張が走る…と(笑)、カロリー消費量が高かったのは言うまでもありません。ただ、ジョン・レノンの“Steel and Glass”という曲から“眼鏡”を関連つけさせた丸本さんの曲“スーパーマン”(この場合“Glass”はガラスですが、邦題が“鋼のように、ガラスの如く”だったので、スーパーマン的な匂いを感じたと…)を弾いた時、そもそもこの曲には“スーパーマンのテーマ”のフレーズが幾つも曲中に散りばめられているという事に気付き、そもそも丸本さんはこの手法が好きなんだと、変に納得してしまった部分がありました。もうだいぶ昔に作った曲ではありましたが…。



 ちなみに、今回丸本さんがかけている眼鏡は、晩年ジョン・レノンが愛用していたという Mayfair のもので、どうやらこの入手が今回のテーマをやろうとした動機にも繋がっているようです。ステージでも着用し、形から入ったのも珍しかったとの事。…とは言え、それに勝る動機はなかなか無いでしょう。


 このように、通常のライブとは言え、かなりの拘りを詰め込んでしまったので、次回からどうしようかと悩んでいるところですが(笑)、次回はボーカル&ギターの又吉康人君も加わるスペシャルライブですので、何か繋げていきたいです。…とは言え、この日もなかなか面白い事になりそうですので、どうぞチェックして頂きたいです。

 自分達のライブは3月17日(水)。無観客か有観客か、そしてライブ時間はいつなのか…まだ決め兼ねている状況ではありますが、追ってお知らせさせて頂きたいと思います。どうぞよろしくお願いします!


☆丸本達也さんのブログ…http://tatsuya.blog.jp


☆吉祥寺 Manda-la 2のHP…https://www.manda-la2.com

 
 
 

コメント


©2020 by 竹内 大輔。Wix.com で作成されました。

bottom of page